SANEI Co., Ltd.
令和6年9月26日 公正取引委員会 公正取引委員会は、SANEI株式会社(以下「SANEI」という。)に対し調査を行ってきたところ、下請代金支払遅延等防止法(以下「下請法」という。)第4条第1項第3号(下請代金の減額の禁止)及び第2項第3号(不当な経済上の利益の提供要請の禁止)の規定に違反する行為が認められたので、本日、下請法第7条第2項及び第3項の規定に基づき、SANEIに対し勧告を行った。 1 違反行為者の概要 法 人 番 号 1120001012428 名 称 SANEI株式会社 本店所在地 大阪市東成区玉津一丁目12番29号 代 表 者 代表取締役 西岡 利明 事業の概要 水栓金具等の製造販売 資 本 金 4億3275万7500円 2 違反事実の概要 ⑴ SANEIは、資本金の額が3億円以下の法人たる事業者に対し、自社が販売する又は製造を請け負う水栓金具等の製造を委託している(これらの事業者を以下「下請事業者」という。)。 ⑵ア SANEIは、下請事業者に対し、令和4年7月から令和6年1月までの間、「仕入割引」の額を下請代金の額から差し引くことにより、下請事業者の責めに帰すべき理由がないのに、下請代金の額を減じていた。減額した金額は、総額470万9138円である(下請事業者10名)。 イ SANEIは、令和6年8月30日、下請事業者に対し、前記アの行為により減額した金額を支払っている。 ⑶ア SANEIは、下請事業者に対して自社が所有する金型を貸与していたところ、合計692型の金型について、遅くとも令和4年7月1日以降、当該金型を用いて製造する水栓金具等の発注を長期間行わないにもかかわらず、下請事業者に対し、無償で保管させるとともに、当該金型の現状確認等の棚卸し作業を1年間当たり1回行わせることにより、下請事業者の利益を不当に害していた(下請事業者50名)。 イ SANEIは、令和5年7月31日から令和6年4月5日までの間に、前記692型の金型のうち、合計182型の金型を廃棄している(下請事業者28名)。 3 勧告の概要 ⑴ SANEIは、下請事業者に対し、前記2⑶アの行為により、無償で金型を保管させるとともに、棚卸し作業を行わせたことによる費用に相当する額を公正取引委員会の確認を得た上で速やかに支払うこと。 ⑵ SANEIは、次の事項を取締役会の決議により確認すること。 ア 前記2⑵アの行為が下請法第4条第1項第3号の規定に違反するものであること イ 前記2⑶アの行為が下請法第4条第2項第3号の規定に違反するものであること…