Brief

・    2024年5月13日から18日まで、ケニア共和国・ナイロビにおいて、生物多様性条約第26回科学技術助言補助機関 会合(SBSTTA26)が開催されました。この会合では、2022年12月に採択された昆明・モントリオール生物多様性 枠組(GBF)の実施に向けGBFの各ゴールやターゲットに関する取組の進捗を測るためのモニタリング枠組の指標及び科学的なニーズ、海洋における生物多様性等について議論等が行われました。  ・ また、2024年5月21日から29日まで、生物多様性条約第4回実施補助機関会合(SBI4)が開催され、GBFの報告、評価及びレビューの仕組みや、資金の動員及び資金メカニズム等について議論等が行われました。これらの会合においてまとめられた締約国会議(COP)決定案については、本年10月にコロンビア・カリで開催される生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)において更なる議論がなされる予定です。    ・   なお、環境省では、当該会期間中に生物多様性国家戦略の改定や、ランドスケープ・アプローチ等に関するサイドイベントを国際機関等との共催で開催しました。 ,     2022年12月にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)第二部において、2030年に向けた新たな世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」が採択されました。GBFの実施に向けた詳細を、生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)において決定するため、科学技術的な見地から検討を行う第26回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA26)並びに条約の実施及びプロセス等を効率化するための検討を行う第4回実施補助機関会合(SBI4)が、それぞれ2024年5月13日から18日及び同年5月21日から29日の日程で、ケニア共和国・ナイロビにおいて開催されました。    GBFの採択以降、生物多様性条約への関心は高まりを見せており、補助機関会合への参加者数も増加しています。また、枠組の実施をモニタリングする指標などの詳細の検討が進む一方で、途上国を中心に、GBFの実施と報告のための支援を求める声が強くなっています。    なお、我が国が生物多様性日本基金を通じて行っている途上国代表団への旅費支援、昆明・モントリオール生物多様性枠組基金(GBF基金)への日本からの拠出、南・東アジア地域生物多様性国家戦略及び行動計画(NBSAP)ダイアローグの日本開催(本年1月、東京)等の取組に対し、会議文書、開会挨拶、各国代表団による発言等において言及、感謝の意が表明されました。 , (1) 開催期間             2024年5月13日~18日   (2) 開催地             ケニア共和国・ナイロビ 国際連合ナイロビ本部   (3) 結果概要  第26回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA26)においては、COP15及びSBSTTA25の決定及び勧告等も踏まえ、1000ページを超える会議文書が用意されました。こうした情報に基づき、各国代表団、オブザーバー、専門家等がGBFの実施を促進する各議題について、科学・技術的な観点から議論を行いました。日本政府からは、環境省のほか、外務省、農林水産省及び水産庁が出席しました。 当該会合においては、GBFの進捗を測る指標、科学・技術的なニーズ、合成生物学、海洋の生物多様性、健康と生物多様性などについて議論が行われ、9件の勧告が採択されましたが、一部の議題については各国の意見の隔たりが大きく、採択された勧告には、複数の選択肢を括弧書きで併記した記述が残る結果となりました。 これらの勧告については、本年10月にコロンビア・カリにおいて開催予定のCOP16において、採択に向けた議論が行われます。 なお、主な議題の概要は次のとおりです。   -議題3:昆明・モントリオール生物多様性枠組のモニタリング枠組  GBFの進捗を測るための指標について、各指標の算出方法や国別報告書において報告することとされているバイナリー(選択回答式)指標(binary indicator questions)の内容、今後の更新作業の計画等についての検討が行われました。COP16までの期限付きで設置されている、指標に関するアドホック技術専門家会合(Ad Hoc Technical Expert Group)による議論を踏まえ、各目標の進捗を適切に測ることが可能か等の観点で議論がなされ、COP16に向けて理解の促進と議論の進捗がありました。   -議題5:合成生物学  COP15の決定に基づき実施された合成生物学に関するホライズンスキャニングの結果を踏まえて、今後の展開について議論が行われました。科学技術が発展する中で、定期的なホライズンスキャニングを行う必要性が強調される一方、合成生物学の定義や対象とする範囲に立ち戻り検討を行うことが提案されるなど、議論は平行線に終わりました。その他、技術専門家会合の役割、能力開発や知識共有の方向性なども議論されましたが、いずれも意見の一致に至らずCOP16にて引き続き議論が行われる予定です。   -議題8:海洋及び沿岸の生物多様性  COP16において採択が目指されている、生態学的又は生物学的に重要な海域(EBSA)の新規記載及び修正要領について議論が行われました。また、海洋及び沿岸の生物多様性の保全と持続可能な利用に関する作業計画について議論が行われるとともに、他の関連する組織やイニシアティブ並びに国家管轄権外区域の海洋生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定(BBNJ協定)との連携、持続可能な海洋イニシアティブ(SOI)等を通じた能力開発等に関して議論が行われました。COP16においても引き続き議論が行われる予定です。

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・    2024年5月13日から18日まで、ケニア共和国・ナイロビにおいて、生物多様性条約第26回科学技術助言補助機関 会合(SBSTTA26)が開催されました。この会合では、2022年12月に採択された昆明・モントリオール生物多様性 枠組(GBF)の実施に向けGBFの各ゴールやターゲットに関する取組の進捗を測るためのモニタリング枠組の指標及び科学的なニーズ、海洋における生物多様性等について議論等が行われました。  ・ また、2024年5月21日から29日まで、生物多様性条約第4回実施補助機関会合(SBI4)が開催され、GBFの報告、評価及びレビューの仕組みや、資金の動員及び資金メカニズム等について議論等が行われました。これらの会合においてまとめられた締約国会議(COP)決定案については、本年10月にコロンビア・カリで開催される生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)において更なる議論がなされる予定です。    ・   なお、環境省では、当該会期間中に生物多様性国家戦略の改定や、ランドスケープ・アプローチ等に関するサイドイベントを国際機関等との共催で開催しました。 ,     2022年12月にカナダ・モントリオールで開催された生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)第二部において、2030年に向けた新たな世界目標「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」が採択されました。GBFの実施に向けた詳細を、生物多様性条約第16回締約国会議(COP16)において決定するため、科学技術的な見地から検討を行う第26回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA26)並びに条約の実施及びプロセス等を効率化するための検討を行う第4回実施補助機関会合(SBI4)が、それぞれ2024年5月13日から18日及び同年5月21日から29日の日程で、ケニア共和国・ナイロビにおいて開催されました。    GBFの採択以降、生物多様性条約への関心は高まりを見せており、補助機関会合への参加者数も増加しています。また、枠組の実施をモニタリングする指標などの詳細の検討が進む一方で、途上国を中心に、GBFの実施と報告のための支援を求める声が強くなっています。    なお、我が国が生物多様性日本基金を通じて行っている途上国代表団への旅費支援、昆明・モントリオール生物多様性枠組基金(GBF基金)への日本からの拠出、南・東アジア地域生物多様性国家戦略及び行動計画(NBSAP)ダイアローグの日本開催(本年1月、東京)等の取組に対し、会議文書、開会挨拶、各国代表団による発言等において言及、感謝の意が表明されました。 , (1) 開催期間             2024年5月13日~18日   (2) 開催地             ケニア共和国・ナイロビ 国際連合ナイロビ本部   (3) 結果概要  第26回科学技術助言補助機関会合(SBSTTA26)においては、COP15及びSBSTTA25の決定及び勧告等も踏まえ、1000ページを超える会議文書が用意されました。こうした情報に基づき、各国代表団、オブザーバー、専門家等がGBFの実施を促進する各議題について、科学・技術的な観点から議論を行いました。日本政府からは、環境省のほか、外務省、農林水産省及び水産庁が出席しました。 当該会合においては、GBFの進捗を測る指標、科学・技術的なニーズ、合成生物学、海洋の生物多様性、健康と生物多様性などについて議論が行われ、9件の勧告が採択されましたが、一部の議題については各国の意見の隔たりが大きく、採択された勧告には、複数の選択肢を括弧書きで併記した記述が残る結果となりました。 これらの勧告については、本年10月にコロンビア・カリにおいて開催予定のCOP16において、採択に向けた議論が行われます。 なお、主な議題の概要は次のとおりです。   -議題3:昆明・モントリオール生物多様性枠組のモニタリング枠組  GBFの進捗を測るための指標について、各指標の算出方法や国別報告書において報告することとされているバイナリー(選択回答式)指標(binary indicator questions)の内容、今後の更新作業の計画等についての検討が行われました。COP16までの期限付きで設置されている、指標に関するアドホック技術専門家会合(Ad Hoc Technical Expert Group)による議論を踏まえ、各目標の進捗を適切に測ることが可能か等の観点で議論がなされ、COP16に向けて理解の促進と議論の進捗がありました。   -議題5:合成生物学  COP15の決定に基づき実施された合成生物学に関するホライズンスキャニングの結果を踏まえて、今後の展開について議論が行われました。科学技術が発展する中で、定期的なホライズンスキャニングを行う必要性が強調される一方、合成生物学の定義や対象とする範囲に立ち戻り検討を行うことが提案されるなど、議論は平行線に終わりました。その他、技術専門家会合の役割、能力開発や知識共有の方向性なども議論されましたが、いずれも意見の一致に至らずCOP16にて引き続き議論が行われる予定です。   -議題8:海洋及び沿岸の生物多様性  COP16において採択が目指されている、生態学的又は生物学的に重要な海域(EBSA)の新規記載及び修正要領について議論が行われました。また、海洋及び沿岸の生物多様性の保全と持続可能な利用に関する作業計画について議論が行われるとともに、他の関連する組織やイニシアティブ並びに国家管轄権外区域の海洋生物多様性の保全及び持続可能な利用に関する協定(BBNJ協定)との連携、持続可能な海洋イニシアティブ(SOI)等を通じた能力開発等に関して議論が行われました。COP16においても引き続き議論が行われる予定です。

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